三重テレビ『ゲンキみえ生き活きリポート』2020年11月8日放送

赤目四十八滝の入口となる長坂地区で今年4月にオープンしたカフェ『長坂のKakashi』
川沿いの休耕田には様々な格好をした案山子(かかし)が設置されており、赤目四十八滝へ向かう人々の撮影スポットにもなっている。
この案山子を設置にしたのが、カフェ『長坂のKakashi』の店主でもある森本祐子さん。
5年前に設置をはじめ、今年4月には、案山子が設置してある近くの骨董品や雑貨を扱うお店を引き継ぎ『長坂のKakashi』をオープン!
お店では、コーヒーや抹茶を提供するほか、日替わり定食などのランチも提供、地域の人々が集まる所になりつつあります

『赤目四十八滝』が有名な名張市。
赤目町長坂に、とてもリアルなカカシが並んでいます!
挨拶しそうになってしまうくらいにリアルですね。

 

こちらはカカシ…ではなく、これらのカカシを作っている森本祐子さんです。
いつからカカシを作っているのでしょうか。

「おそらく5年ほど前からです。
ここは休耕田になっていて、草刈りだけしかしない場所だったので、受け狙いでカカシを作り始めたところ、意外と観光客の方が足を止めて、もうほとんどの方がここに止まって写真を撮ってくださるので、それからみなさんに乗せられて、どんどん増やしていきました」

今ではすっかり撮影スポットとなっています。

 

カカシが飾られている田んぼのすぐそばには古民家カフェ『長坂のKakashi』。
もともと地元でも有名な骨董品と雑貨のお店だった店舗を森本さんが引き継ぎ、こつこつと改装。
そして今年4月に古民家カフェとしてオープンさせました。

 

とても落ち着く空間です。

店内のあちこちに展示販売されているのは、地元赤目を拠点に活動するクラフト作家さんたちの作品。
壁にはコーヒーチケット。
地元の常連客に愛されている証ですね。

 

こちらは展示室。
森本さんがこつこつと集めた骨董品や趣味の品が展示されています。

 

なんと、特別天然記念物オオサンショウオの生態を紹介するコーナーもありました!

「ここを引き継ごうと思ったのは、民生委員を9年務めた経験から地域に人が集まる場所の必要性を感じていたこと。
さらに『介護相談員』を市から委嘱を受けることになり、各施設、グループホームとかにお邪魔した時に、ご家族さんとかも気軽に過ごせるような場所があったら良いなと。
喫茶店を始めると福祉関係の方に言ったところ、『認知症カフェやってみたら』と言われ、それを目標にしています」

と、森本さん。

 

看板メニューは『お抹茶』。
抹茶をいただくには、森本さんが買い集めた器から自分の気に入ったものを選びます。
お抹茶はお菓子付きで450円。

 

そしてこちらが、人気の日替わり定食。
こんなにたくさんついて750円!
この日はピンクの削りかまぼこを載せたちらし寿司です。

 

付け合せには『のっぺ汁』と呼ばれる煮込み料理が。
人参・大根・里芋などを煮込んだ名張の郷土料理です。
冬の寒い日に食べるのがぴったり!

「いんげんやグリーンのプチトマト、さつまいもなども近所の人が育てたのをいただいたりしています。
ここをしていると、持ってきてくれるので本当にありがたいです」

と、森本さん。

 

せっかくなのでスイーツもご紹介しましょう。
人気のフルーツパフェ。
季節の果物といっしょに彩りを添えるのは、『おいり』という四国の和菓子です。

 

営業がはじまると、待ちかねたお客さんがさっそくやってきました。
みなさんやはり、地元の常連客のようです。

 

「月に1回は必ず来ています。
今、コロナで遠くへはお食事は行けませんが、ここならパフェや、コーヒー、食事もやってくれるので、楽しみに来ています」

「お年寄りも気楽に来てもらえるような店に、と言ってくれたので、気楽に来て、気楽にいさせてもらっています」

「とても落ち着くお店です。
あともうオーナーさんの人柄が良いので、やっぱりいやすいですね」

森本さんが思っていた以上に、地域に欠かせない場所になっているようです。

 

午後の落ち着いた時間。
森本さんはこうして営業の合間に新しいカカシをつくっています。
カカシの作り方は、梱包袋に紙やビニールなどを詰め込み、首を取り付けて完成!

 

いかに自然なポーズをとらせるか。
これが一番むずかしいそうです。
どうでしょう?
犬を散歩させる少年の完成です!

 

「過疎の地域の入口なので、その入口を明るくしたいと思って始めたことです。
できる限り続けていきたいですね」

と、森本さん。

カカシづくりからはじまった、新しいコミュニティの空間。
無理をせず自然体で、地域に思いをよせる。
それが長坂の『長坂のKakashi』と森本さんのスタイルです。

『長坂のKakashi』でちょっと一服してみませんか。